第13章 夢にまで見る君(伊達政宗/裏)
その日の夜、迦羅に共に夕餉をどうだと誘っていた。
快く誘いに乗った迦羅はそろそろやって来るだろう。
部屋は行燈と、外から入って来る月灯りのみ。
「政宗、入るよ?」
待ち焦がれた迦羅がやって来て、襖を開く。
「おー、早かったな」
「うん。政宗に早く会いたかったし」
満面の笑みを向ける迦羅に、俺の中は熱くなった。
胡座をかいたまま両手を広げてみせると、この胸に抱きついてくる。
仄かな甘い香り、温かな感触、それが着物で隔てられた肌にさえも熱をこもらせた。
閉じ込めた身体を撫で、耳をやんわりと食む。
それだけの刺激でさえも、迦羅はピクリと反応する。
「んっ…ま、政宗、ちょっと…」
僅かに俺の胸を押し抵抗するが、構わず続ける。
元々に夕餉などと口実でしかなかった。
片手でしっかりと腰を抱き、空いた手で着物の襟元を広げていく。
次第に熱くなっていく迦羅の首筋に、鎖骨に、顔を埋めては口付けて舌を這わす。
「や、だめだよ…っ」
「だめじゃない」
そんな声を出しながら、何がだめだ。
開いた襟元に手を滑り込ませると、反応した身体がぶるっと震えた。柔らかな胸の感触を確かめるように、ゆっくりと愛撫していく。
「あっ、っっ…んっ」
声を出しながら迦羅の身体から力が抜けていった。
頃合いを見計り、その身体を押し倒すと、赤く火照った顔が更に俺を誘う。
この身体が堪らなく欲しい。
衝動に駆られた激しく深い口付けをしながら、はだけた着物の裾から伸びる太ももを撫で上げる。
「んんっー」
唇を離すとすぐにまた首筋から露わになった胸へと舌を這わせ、弄ぶ。太ももを撫で上げた手が柔らかい場所へ辿り着く。
「いゃっ…あっ」
「…嫌じゃないだろ?」
意地悪な言葉一つにも感じているのがわかる。
そこは既に溢れていた。濡れる指で侵すと、気持ち良く蕩けていく迦羅の腰が浮く。
「あぁんっ…政宗っ、だ、めっ…」
いやらしく乱れる迦羅の声も顔も身体も、俺を求めている。
熱くなり過ぎた自身を押し当て、快楽を共にする。
重なりを繰り返すと、迦羅が俺に腕を伸ばす。
応えるように身を乗り上げると首に腕を回された。
「…ぁあっ!っ、やぁ…あぁぁ」
甘美な声と共に互いが、果てる。