第61章 天邪鬼な子守唄 −1−（徳川家康）

「迦羅…」


乱れた呼吸のままの迦羅の身体の脇に両手を着き、愛しくて仕方ない顔を眺める。

蕩けた蜜に触れて一段と熱くなっているそれは、一気に迦羅の奥の奥まで…入り込んだー。



「あぁぁっ……っ！！」



敷かれた布団の布をきつく握り締めて、それを受け止める迦羅。

中途半端に脱がされかけてる乱れた夜着が
堪らなく俺を煽っているような気がした。



「あん…っ、あぁっ………はあぁっ…！」

「…迦羅っ…」

「あっ、あぁ…！…っん、家康っ！」

「迦羅の中…すごく気持ちいい」

「私、も…っ……気持ちい…あぁっっー！」



その声が堪んないけど…口付けしたい…

不規則に漏れる吐息を塞ぐように、何度も何度も迦羅の唇に貪り付いた。

「んんっ……っふ、ん…」

苦しそうな迦羅の声さえ、耳に入っては俺を突き動かしていく。




全身を巡る熱い快感に耐え切れなくなって、名残惜しい唇を離した。

「…っは……」

「あぁっ…家康っ！もう……私…っっ」

「迦羅、…すごく、愛してる」

「い、いえやす…っ、……ああんっ！や…だめぇっっ！！」


容赦無く締め付ける迦羅の奥で
鼓動と共に脈打つ俺は、白濁した熱をすべて吐き出したー。


ドクン、ドクン、ドクンー










…………………………………………


乱れた夜着も構わず、迦羅の背後から汗ばんだ身体をピタリとくっつける。

さっきまでとは打って変わり静かな部屋。


「家康…まだドキドキしてるの？」

「どうして？」

「背中から、伝わって来るから」

「…当たり前でしょ。あんたと一緒だと、いつでもドキドキするんだから」

「ふふっ、何か嬉しい」

「あんたは違うの？」


俺ばっかりじゃないでしょ？
あんただって、俺と一緒だとドキドキするんじゃないの？


「ねぇ、返事は？」

「うん、私も同じかな…」

「何なの、その曖昧な感じ」


チクリと胸が痛んだ気がして、また、意地悪してやりたくなる。

お腹に回していた手を動かして、合わせの乱れた胸元に滑り込ませてみる。

「い、家康っ…！」

「ねぇ、もう一回、ドキドキする？」


もうこのまま朝まで
眠らなくても…いいでしょ？