第51章 情恋歌(明智光秀/裏甘)
縫い留める手をそのままに、光秀さんの唇が降り、胸元を舌で転がす。
「んあぁ…っ!やぁ、…ああっ……」
「嫌?」
「ち…ちがっ…、ああぁんっ!」
腕を押さえつけられているせいか
与えられる刺激が堪らなく気持ち良くて
無意識に背中が反り返る。
そして光秀さんから漂って来る妖艶な香りも、私をおかしくさせるのかもしれない。
「はぁ……み、つひでさん…」
私の左手を解放した光秀さんは
自由になった右手で私の足を開かせる。
胸元から顔を上げ、じっと私を見つめながら……
「…っあ!!ああぁ…あんっ!」
自分にもわかる、光秀さんが触れたぬるりとした感触ー。
クチュックチュー
耳に届く濡れた音が恥ずかしくって…光秀さんに向けられる色っぽい目にも羞恥を感じて、頬が熱くなっていく。
「やあぁ…だめぇ、そこっ……ああっ!」
「本当は好きだろう?」
「んんっ、…はぁっ…はぁ」
激しく乱れる呼吸に喉の奥が渇く。
「素直に感じてみろ、迦羅」
艶のある声で名前を呼ばれ、指に犯される奥がますます水音を立てる。
「んあぁぁっ!あぁんっ…やっ…」
あまりの気持ち良さに自然と光秀さんへ手を伸ばす。
光秀さん……
「俺も…お前の中に入りたい」
「ん…光秀さんっ…!」
腰を持ち上げた光秀さんが着物をはだけ、そして蜜に濡れた指を抜くと、僅かに濡れたその先を私へ押し当てる。
胸と胸がピタリと着くように重なり
ひどく熱くなった光秀さんのそれが一気に私を貫いたー。
「あああぁっっっ…!!」
「…っく、狭いな」
「あぁんっ…あぁ、っはあ…!」
「迦羅っ…」
唇を求められて、また何処までも深く舌を絡め合った。
塞がれる吐息の苦しさよりも、愛する人と一つになる熱が勝り、
二人で果てるまで…長く口付けを繰り返したー。
……………………………。
カタリー
ん…?何の音?
微かな物音に薄く瞼を持ち上げると
背後に動く気配がある。
一度起きたのか、また隙間なく後ろにピタリとくっつく光秀さんの身体の温もり。
「光秀さん…?」
「まだゆっくり休め」
「…うん」
「愛している、迦羅。おやすみ」
お腹に回される腕と絡められる足。
光秀さんの体温の中で、それは綺麗な夢を見た。