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【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第51章 情恋歌(明智光秀/裏甘)


光秀さんの御殿。




部屋にひとつ灯る淡い行燈の灯り。


すぐ横に敷かれた一組の布団が、私の心臓を壊しそうな程この状況を意識させた。
隣の部屋で光秀さんが着替える衣擦れの音が耳に響く。


サーッ。

開かれる襖の音にさえ小さく肩が跳ねた。

「何をそんなに固まっている」

「い、いえ…別に…」

薄く笑っているであろう光秀さんの僅かな声が聞こえたかと思うと、次の時には私の背中に、光秀さんの温かな体温を感じた。


ートクントクントクン

恥ずかしいくらいに響く胸の音は、私のものだけではなくって…


身体に回された両腕に包まれ
首筋に寄せられた光秀さんの髪からは、くらくらするような香りが漂った。


「お前は、本当に俺でいいのか」

「光秀さんじゃないと…だめなんです」

「泣かせることがあるかも知れないぞ」

「…どんなに意地悪されたって、私、泣きませんから」

「そうか。それなら、試してみるか…」



言い終わると同時に、耳を食む柔らかい唇の感触。
思わず身を捩ればそれを拒むようにして、大きな手が頭の脇を押さえつける。


「ふっ……んん…っ、ん」

吐息をかけながら歯を立てられて、乱れていく呼吸がどうにもならない。


「あぁっ、光秀…さん」

「どうした?まだ耳だぞ」

そして唇は耳から首筋へと降り甘く噛みついて…

肌をなぞる舌が堪らなく熱い。


「あっっ、…はぁ…あっ…!」

帯の結びを解き、広げた襟元から容赦なく侵入する手。

肩口に添わされた唇に舌に
そして胸を弄ぶ手、すべてに光秀さんの熱を感じる。


唇を離した光秀さんに押し倒され、身体は布団の上へ仰向けになった。

そして足の間に身体を割り込ませて、私の両腕を顔の脇へ縫い留める。


抵抗するつもりなんてないけど
まるで抵抗の出来ない体勢で見下ろされることに…何故かまた、心臓の音が速くなった。


「さて、次はどうする?」

「光秀さん、口付け…して欲しい」

「俺もお前の唇に触れてみたい」


艶っぽい顔が近付いて、柔らかな感触が重なる。
啄むように、そして次第に深く。


「んんっ…ん、…」

強引に割り込まれた舌に私の舌が絡め取られ、それだけで身体の奥が疼いてしまう…。


掌に指が絡められきつく握られたら、それはまるで、愛していると言われているような気がした。




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