第49章 華〜hana〜(織田信長/裏甘)
離れていく信長様の唇。
見下ろされているのは同じなのに、さっきより熱っぽい目に捉えられて…。
「信長様…私、もう…我慢出来ません」
「欲しいのか?」
「はい…。お願い、…信長様」
自分でもびっくりするくらい素直な気持ちが口をつく。
多分もう恥ずかしいなんて気持ち、どうでも良かったのかもしれない。
こうして愛してくれる人と二人
全部素直に言えたら、それで良いんだよね。
「やけに素直だな」
「今日の信長様が、そうさせるんです…」
「ふ、そうか」
自らの帯をしゅるりと解いた信長様の身体が足の間に入り込んで、そして私の奥へと身を沈める。
「んああぁ…っっあ」
「…迦羅」
「あ、信長…様ぁぁっ」
「愛してる迦羅。俺は貴様を…っ、愛している」
信長様の口から紡がれる愛の囁き。
繋がる心も身体も吐息もすべて
白昼の中に溶けていく。
今だけではなくこの先もずっと
そこに有ればいいと願い
絡めた指をきつく、握り返したー。