• テキストサイズ

【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第33章 いつか貴方と永遠を(織田信長/甘め)






「皆、気を付けて帰るんだよ」

「うん!ありがとう迦羅様〜」

「また明日ね」


茶屋の店先で、教室を終えた迦羅が子供達を見送っている。



子供達が帰っていき、振り向いた迦羅と目が合う。

「信長様っ!!」

目を見開いて嬉しそうに駆け寄ってくる姿に、堪らない愛しさが湧く。


「どうしたんですか?」

「貴様を迎えに来てやったのだ」

その瞬間、迦羅は更に花が咲いたような笑みを零す。


これを幸せと言わず何と言うのか。
その答えは恐らく、俺には浮かばん。



「何だか…とっても嬉しいです」

「何だ?」

「こうして迎えに来てくれるなんて」

「そうか」




ああ、知っている。

貴様はいつでも、こういうささやかなことに胸を鳴らすのだと。




俺はいつでも先ばかりを見ていた。
激動のこの世の先にある、俺が作っていく遥か未来をー。

だが、それも違うのかもしれん。









城へ続く道。
温かな陽の中を迦羅と歩く。



片方の手を懐に突っ込み
片方の手で貴様の小さな手を握って。



「信長様?」

「どうした」

「私、幸せです」

「幸せでなければ俺が困る」


互いを見つめ笑い合う二人の間を
撫でるような風が通り抜けるー。



…なるほど。
未来など、その時が来れば見られる。

今は貴様と歩いてゆくこの足下を、見ていれば良いのだ。







/ 509ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp