第28章 夜の姫はご乱心!?③(光秀ルート)
「んんっ…」
ふかふかの布団に押し倒され、両手首を縫い留められていた。
足の間には光秀さんの身体がするりと入り込んで、はだけた襦袢からは太腿が露わになり、少し冷たい夜気に晒されている。
「んぁ…あっ、」
耳を食み、わざとらしく熱い吐息をかけられれば、嫌でも素直に身体が反応してしまう。
耳から、今度は首筋を伝って、光秀さんの唇と舌の感触が下りてくる。
下りていった唇は、やがて胸元で敏感になっている突起を刺激した。
「あっ、…あぁんっ」
舌で転がされ緩く噛まれると、背中がざわついて腰が浮いてしまう。
「ここがいいのか」
「ん…はぁ…っ」
甘い声が漏れるばかりで、言葉にならない。
片方の手首が解放される。
光秀さんの掌が、その身体によって開かれた私の足を撫であげる。
与えられる刺激にいちいち反応する身体は、すでに自分でもわかる程に濡れていた。
胸元から顔を上げた光秀さんが、もう片方の手首を離して、私の髪をゆっくりと梳かす。
ぐっと顔を近付けられ、互いの吐息が絡まった。
「…光秀、さん」
「手加減して欲しいか?」
私の返事なんてわかってるくせに…
「意地悪…」
光秀さんは余裕の薄笑みを浮かべた。
そして、どうしようもなく濡れた部分を長い指で行き来し始めた。
「あぁっ、あん、あっ」
あまりの気持ち良さに声が抑えられない。
そんな私を、光秀さんの目はじっと見つめている。
「どうして欲しい」
「え…」
「ここで終わりにするか…?」
そんなの、嫌…
全部欲しいよ。
「光秀さん…と、ひとつになりたい…」
「奇遇だな、俺もだ」
そう言って少し笑った光秀さんの顔は、今まで見たこともない程…大人の色気を放っていた。
奥まで入り込んでいた長い指が抜かれ
代わりに光秀さんの熱が、先程よりももっと奥深くまで届いた。
上半身が覆い被さり、色素の薄い髪がかかる。
目の前には余裕のない瞳が揺れ、堪らない愛しさが募った。
「…愛してる?」
いつもとは反対に私から問いかけてみる。
すかさず甘く口付けが与えられ、私を侵していく熱が激しさを増す。
「んあぁっ、あん、あっっ!!」
快感に昇り詰める直前ー
唇を離した光秀さんが掠れた甘い声で囁く。
「愛している、迦羅…」