第2章 短編 節分の日(※書き出し)
頷いたことを確認してまた頭をなでた
すると今度は完全に力が抜けたようで、ちっこい寝息も聞こえてきた
動かさねえように気をつけながら顔を覗き込むと、痛々しく腫れた目元がみてとれた
だが涙は止まったようで、今はこっちの気も知らずに安らかに眠っている
「心配、かけさせんなよ」
今日はいつも以上に色々あった気がする
それでこいつも疲れたんだろう、そう思うことにする
こいつの場合、元々抱えてたもんと新たに抱えちまったもんがあるからちと無理がありすぎるだろうが
その時はまた俺がついてやればいい
他の奴らもイチゴが来てからというもの、こいつをよく構うようになった
だがこいつが特別に気を許すのは1部の人間のみ
その中でたったひとつの恋人という枠に滑り込めたのはツいていると思った
こうして抱きかかえられるのは頼ってもらえる約得だろうか
愛しさがこみ上げて、頭に一つキスを落とした
そのあとの夜は穏やかに更けていった
…そのまままどろむように俺も寝ちまったようで気づけば星太郎が来るであろう時間
一気に目が冷めてやばいやばいと焦りつつ仕事着の一番上だけを着替えてイチゴをかかえて看守室を出た
あっっっぶねええええええ
汗がぶわりと出たような気がしたが気づかんフリをした
途中でイチゴが起きて自分で歩こうとするが絶対におろさない
照れてんのかぶすくれてるが何だその顔
かわいいなおい
~いちゃつきながら13房到着~