第1章 夢の始まり
「…ふ…ぅっ…!」
次から次へと涙がポロポロと落ちる。
桜…。ごめんね。
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「…よしっ!」
空港に着くと、さっきのことはもうポジティブにとらえていた。
「…智恵理や凪沙、友歌に織音。オーディション受けてるかな?」
小さな頃、藍花星でライブを一緒に見たな~…。
智恵理とは、メールのやり取りをしたりしてるし、パーティーの会場で会ったりもしたから覚えてるけど…。
なんて考えながら歩いてると…
後ろから
─ドンッ!
「きゃっ…!」
と言う声と共に、男の子が走ってきた。
…あれ?あの男の子…。
智恵理だ!