第1章 夢の始まり
私は紫乃の前に出て
「紫乃ちゃんも00のオーディション受けたんだ」
と笑顔で言った。
「そうだよぉ!もちろん紫乃は受かったけどねぇ」
と紫乃が返す。
「そうなの?私も受かったわ」
私がそう言うと、紫乃の顔が固まる。けれど
「そ、そぉなんだぁ!紫乃はね、一位通過したみたぁい!」
と、すぐに返してきた。
「すごいわ。ねぇ、明日一緒に行かない?」
「どこにぃ?」
紫乃はいちいち語尾が伸びてて気持ち悪い。
それより、紫乃は嘘をついているみたいだ。
「明日のこと聞いてないの?」
「明日ぁ?」
「明日、二次オーディションよ。」
私がそう言うと、紫乃の顔が一気に青ざめる。