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【黒執事】壊れた貴女を看取るまで

第11章 Who is it that I need?


私たちはそのあと、ディナーを食べて、それぞれで湯浴みを済ませて、レイは客室で、私は書斎にいた。
書斎で溜まりに溜まった書類と私はにらめっこをしながらハンコをおしたり、鳩ペンを走らせたりしていた。
今日の博物館はとても楽しかった。
久しぶりに子供心に帰り、はしゃいでいた。

ーこんな人と結婚したら幸せなんだろうな

暖かい家庭を築くことが出来るのだろう。
ふと、走らせていた手が止まった。

でも、あの胸の軋みは何だったのだろう。

ー忘れよう。

私は再び、書類に目を戻した。

「アイリーン、入るぞ」

「ええ、どうぞ」

ラフなバスローブ姿に羽織物1枚の姿でレイが入ってきた。
私も少し分厚めのネグリジェに薄いカーディガンを羽織った姿だった。

「こんな時にまで仕事か?」

「けっこう忙しいのよ?最近は新商品開発もして、て…」

レイの顔が近づいてくる。
私はペンを置いた。
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