第8章 変化
「んくっ…あ」
ー外だから声出したら…
私は手を口元に持っていって人差し指を噛む。
「こら。噛まれてはなりませんよ」
それをやんわりと制してきて、その瞬間に私の敏感な部分を触ってくる。
「んんっ!…や、やっぱり …」
外で誰に見られてるか分からない。夜風のおかげで酔いが少しずつ冷めてきているのが分かり、徐々に周りの目が気になってくる。
私は周りを見回して人がいないかどうか確認したくなるが、セバスチャンが私の後頭部に手を添えているので頭を動かせない。
「いまさら何を気にする必要がお有りで?見られても構わないとおっしゃったのはお嬢様ですよ、それに私もお嬢様と同じく見られても構いませんし」
背中を指でまっすぐになぞられてこそばゆい感覚に背筋を弓なりに仰け反らす。
獣と化した悪魔を止められるものはいない。
私は自分の蒔いた種だと後悔しながらももう一度、セバスチャンの唇にキスをした。