• テキストサイズ

【黒執事】壊れた貴女を看取るまで

第8章 変化


ずっとモヤモヤするのは気持ち悪い。
しかしなにも引っかかる出来事も貴族の名前もない。ただ引っかかりを感じるだけだ。
ロゼ。
ないものを考えていても仕方ない。思い出したくないものなのかもしれない。
でもこの気持ちの悪い感じは…なにか悪いことを予感しているのか。

「セバスチャン」

ティーカップを置き、私はまっすぐに奥の自分の肖像画を見つめた。
セバスチャンに描かせた肖像画。
真っ黒な髪に淀んだように見える瞳。白い肌にすぐに折れそうな腕。
自分だとは分かってはいるが、どうにもこうにも違和感を感じる。

ーあれは私よね

イスから立ち上がり肖像画に背を向けた。後ろから痛いほどの視線を感じた気がした。
/ 221ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp