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名探偵コナン/僕と俺の狭間で

第2章 見知らぬの男


翌日の早朝
昨日の事が夢だったのではないかと思う程、いつもと変わらない朝を迎えると、家に鍵をかけて外出する。
2年前、両親を事故で亡くしてからは一人暮らしをしている我が家は一人で生活をするには広すぎる一軒家ではあるけれど、想い出の詰まった我が家だから離れたいとは思えなくて、未だ代わり映えのない日常を送る日々だった…




でも、今日からは違う




「安室さんの新作料理楽しみだな〜」




あんな素敵な人と恋人同士になれるなんて、本当に夢のようで
顔が緩んでしまう
は一人ニヤける頬を抑えつつ歩いていると、行き交う人並みで突然後方へ引っ張られる感覚に驚く暇もなく、肩に下げていた手提げバッグをひっ手繰られてしまった




「なっ!泥棒ー!待ってッ!」
「待て、素人は深追いするな、任せておけ」
「えっ?」




あっという間に姿が見えなくなってしまった泥棒を追いかけようと踵を返したの腕を掴んだのは、見知らぬ長身の男性でが驚いている間に男性は泥棒を追いかけ消えてしまうと、その場に取り残されたはどうすれば良いのか戸惑いながらも、慌てて後を追う




「ま、待って下さい!」




必死に追ったが、男性の足に敵うはずもなく見失ってしまうと、そこは余り来たこともない住宅街で、先程までいた場所からは随分と離れてしまっていた。
警察に連絡を取ろうにも、バッグの中にスマホも財布も入れていた為連絡の手段がなく途方にくれていると、何処からか誰かの話し声が聞こえて来たので電話を借りられないかと思い、其方へと歩いて行く




「確かこの辺りから…ッ!」




路地を曲がり覗き込もうとした時だった
突然背後から口を塞がれ背後からホールドされると声も身動ぐ事さえ封じられた。




「(黙っていろ)」
「!?」




背後から抱きしめるよう口を塞いだ男性は何と、先程泥棒を追いかけていった人で、密着した身体に嫌でも力が入り強張った表情になっていくに、男性は耳元でクスリと喉を鳴らす




「俺は君に危害を加えるつもりはない、あの路地の先は危険だから止めただけだ、そう警戒をするな。」
「…貴方は?」
「訳あって名を明かす事が出来ん、悪いな。」

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