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名探偵コナン/僕と俺の狭間で

第2章 見知らぬの男


そっと体を離され振り返ったそこにいた男性に見覚えはないが、何故だが懐かしい感覚を覚える。
年齢は30代前半だろうか、日本人のようだが背丈が安室と同じくらい高く、黒髪に帽子、目尻のクマが特徴的だが端正な顔立ちをしていて、つい見入ってしまうと、男性は小脇に抱えていたバッグを差し出してくる




「君のだろ」
「私のバッグ!取り戻して下さったんですか?ありがとうございます。」
「犯人は取り逃がしてしまってな、すまない。」
「いいえ、大切な物も入っていたので助かりました。本当にありがとうございます。何かお礼をさせて下さい。」




引ったくりから取り戻してもらったバッグを受け取り笑顔を向けるに、男性は小さく口元を緩ませだが、それは一瞬で見間違えだったかな?と小首を傾げただったが、助けてもらったお礼をせねばと思い身を乗り出す




「大した事はしていない、気にしないでくれ。」
「でも…。」




何もしないというには気がひけるし、だからと言って見ず知らずの男性に何をしたらお礼になるのかも思いつかず途方にくれてしまうに、男性は胸元に手を入れ一枚の紙を取り出したかと思うと、スッとに差し出す




「これから約束があってもう行かなければならない、次何か困る事があればここへ来い。」
「えっ?……この地図、新一君の家の近くじゃ…」
「!…坊やと知り合いだったのか?」
「坊や?」
「否…気にしないでくれ、そこに今住んでいる沖矢昴ならば、お前の相談にものれる、では気をつけて帰れ。」
「あっ、待って下さいお兄さん!」
「…また、な。」




引き止めようと声を張ったに、一瞬足を止めた男性は振り返る事なく去ってしまった。
しかし、最後に残された言葉からしてまた会える気がする。
初対面だというのに、何故か懐かしくも寂しい背中姿を静かに見送ると、バッグの中から着信音が響き慌てて取り出した、それは今朝約束をしていた安室からで、時間を見るといつも行く時間を遠に過ぎていて急いで出た




「おはようございます。さん、何かあったんですか?」
「安室さんおはようございます!すみません、実は…」
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