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恋の乱~私の居場所~

第8章 春日山城


萩「与七様、合図をお願いいたします」

与七「うん、では始め!」

ダンッと踏み込み正面から木刀を振り下ろしてくる
受け止めずに避けると剣筋が横薙ぎに切り代わる
一歩後ろに下がり避けるとやはりそれを追いかけて一歩踏みこんでくる

やっぱり押してくる。でも、大体攻撃方法は分かったかな

景家「逃げてばかりじゃ俺がつまんないんだけど」

萩「ふふっでは、参ります!」

一度後ろに下がるふりをして景家を誘うと思った通りに追いかけてくる
キュッと足に力を入れ懐に一気に踏み込み下から顎をめがけ振り上げる
頭をそらし避けた景家の襟を手で掴み足を払い勢いをつけて後ろに押し倒す

萩「私の勝ちですね」

萩は景家の上で跨ったまま優雅にほほ笑む
おろしていた長い黒髪が景家の頬に当たる

景家「・・・今、蹴り入れなかった?」

髪を払いながら疑問を口にする

萩「あら、あれは蹴りではなく払いです。景家様は力押しなので私ではつばぜり合い出来ません、なので柔術を使わせていただきました」

景家「ふーん柔術ねぇ。まっいっか楽しかったし」

ニヤッと笑い体を起こす

萩「あっごめんなさい」

急いで上体を起こそうとした時、僅かな殺気を感じ景家の頭を抱き寄せた
先ほどまで景家がいた場所にドスッと苦無が刺さった

?「あれ、おかしいな~なんで刺さらないんだ?」

萩「・・・・・何しに来たのですか小太郎?」

小太郎「もちもん萩を迎えにと言いたい所だけど
たまたま通りかかっただけ」

天井から音もなく飛び降りて来た

萩「言った筈です、私は貴方の元へは行きません帰りなさい」

刺さっていた苦無を小太郎に投げ返すも弾き飛ばす

小太郎「あははは、折角会えたのにこのまま帰るわけないでしょ
萩僕と殺ってよ!」

笑いながら刀を抜き斬りかかってきたが
萩に頭を抱きかかえられていた景家が刀を抜き受け止めた

景家「煩いなお前。萩は行かないって言ってる
さっさと帰れ」

景家の上にいた萩を景家が立ち上がり腰を抱き寄せた


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