第6章 甲斐~躑躅ヶ崎館~
道場に到着し木刀片手に向き合う
萩「では、始めましょうか。準備はよろしいかしら幸村?」
幸村「はい。いざ勝負!?」
信玄「始め!」
ダンッと床をけり踏み込む幸村の木刀を軽く横に受け流し斬り上げるが後ろに避けられるそれを追いかけ追撃する
信玄「ほぉ・・・なかなかいい動きをするな」
カンッ、バキッ
幸村「クッ姉上さすがですね・・・ですが昔の俺ではありません!?」
萩「あっ!!」
萩の手から木刀が吹き飛び天井に突き刺さる
信玄「そこまで!」
萩「幸村強くなったわね」
幸村「姉上も腕は落ちていないのですね」
萩「ここ一年は木刀を握って無かったから腕が鈍っちゃったわ」
才蔵「で、負けたし上田に戻る?」
萩「・・・・・取り敢えず秋を京に送らないと」
信玄「萩よく考えろお前のいるべき場所は何処か」
信玄の言葉が胸に刺さる
私のいるべき場所・・・
信玄「ここで暮らしてみるか?」
萩「えっ、いいのですか?」
信玄「ああ、女がいれば館も華やかになるし何よりお前は強い、いい練習相手になる」
ニカッと笑う
萩「ありがとうございます」
秋「萩ちゃん良かったね」
信玄「幸村、秋を京に送ってやれ」
幸村「はっ!」
萩「信玄様私も一緒に行ってもよろしいですか?
最後に小母様に挨拶をして参ります
後もう一度奉公に釘を打って参ります」
信玄「いいだろう。其れなら正装で行け
奉公に一泡吹かせて来い」
ニヤッと笑う信玄の言葉の意味を知りにっこり微笑む
萩は信玄が用意した豪華な着物を纏い幸村、才蔵と共に秋を送る為京へ向かった