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恋の乱~私の居場所~

第6章 甲斐~躑躅ヶ崎館~


幸村「姉上、今まで何処に!?」

才蔵「今萩が言ったの聞いてなかったの?」

溜息を吐き呆れる

幸村「き、聞いていたが。ま、まあ姉上が無事で良かった」

才蔵「無事といえば今も剣術は得意でしょ?
さっき鍛冶屋で男やっつけてたしね」

幸村「そう言えば先ほども『奉公を絞めといた』と言ってましたね姉上」

萩「奉公もあの男も自分勝手で横暴なんですもの」

信玄「ほぉ萩は強いのか?見てみたいな」

少し驚き目を見張りニヤッと笑う

萩「お見せしてもいいですよ。但し条件があります」

信玄「条件?何だ」

萩「私が勝ったら秋を京に帰して下さい」

信玄「秋なら勝ち負け関係なく帰してやる、他は何かねえか?」

萩「では、私を真田家から離縁して下さい」

幸村「姉上!それはどういう事ですか!?」

信玄「離縁か・・・そんなに真田に帰りたくないのか?」

萩「私は・・・・・」

本当は帰りたい幸村の傍にいたいでも・・・・

俯き唇を噛みしめる

信玄「で、誰とやる?」

才蔵「ここは幸村でいいんじゃない?」

幸村「は!?俺に姉上と闘えと言うのか」

才蔵の言葉に驚愕する

才蔵「そ」

信玄「姉弟対決か、楽しそうだな」

幸村「し、信玄様まで」

萩「私も良いよ幸村で」

萩の言葉に項垂れる

才蔵「幸村が勝てば萩は帰ってくる
負ければ帰って来ないって事、意味わかる?」

幸村「何が何でも勝つ!?」

闘志を燃やす幸村

萩「あら幸村私に勝てるの?
いっつも私に負けて大泣きしてたのに」

幸村「そ、それは子供の頃の話で今は違います!?」

クスクス笑う

信玄「はははっこりゃいいこと聞いたな
幸村は子供の頃泣き虫だったか」

幸村「信玄様!?」

才蔵「クククッそろそろ道場に行きますか」

二人は笑いながら道場に向かって行く
その後ろを萩は幸村と秋と並んで歩く

幸村「姉上、俺は姉上に帰ってきてほしいのです
なので、本気で闘わせていただきます!?」

萩「ええ、どれだけ強くなったか楽しみだわ」

秋「萩ちゃん頑張ってね」
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