第6章 甲斐~躑躅ヶ崎館~
?「親方様になんて口の聞き方を!」
信玄「構わねぇよ幸村
で、お前が代わりになるって?」
幸村って・・・ああそうか、ここは武田信玄の舘
真田は武田家の家臣だったっけ
萩「はい。私は毒に耐性がありますから
少々の事では死にません」
信玄「耐性があるっても二人とも女だろ?
女に毒味をさせる訳にはいかねぇな」
幸村「はっ?お、親方様・・・今、お、おんなと・・・」
信玄「ははっ、幸村は気付いてなかったか
何処をどうみても女だろ?」
幸村「も、申し訳ありません・・・」
?「何やってんの?」
音もなく男が幸村の横に立っていた
幸村「さ、才蔵何処にいたんだ?」
才蔵「上。で、お前さんは何やってんの?」
才蔵は萩を見据えて聞いた
萩「・・・秋を助けに来た」
才蔵「じゃ質問かえる。『あれから』何処にいた?」
萩「聞かなくても才蔵は知ってるんでしょ?」
幸村「何だ、才蔵の知り合いか?」
首を傾げ聞くが
才蔵「ま、ね。一様確認。幸村、黙っててくれる?」
才蔵は笑顔で、暗い顔をした萩に聞いた
萩「あれから、政宗、家康、信長の所にいたわ
今は京の小料理屋で働いてるわ」
信玄「ほぉ、何故女の身で各地を回っていた?」
萩「・・・・・」
才蔵「お前さんを連れ帰れって依頼されてんだけど、帰るきある?」
萩「えっ!?依頼って信幸がしたの?」
自分を連れ帰れと依頼があったことに驚き声を上げた
幸村「兄上を知っているのか?」
才蔵「いんや、信幸様じゃなく昌幸様から」
相変わらず幸村無視で話が続く
萩「嘘でしょ、なんで探すの?」
才蔵「そりゃあ、お前さんが昌幸様の娘・・・」
萩「違う!?私は父上の本当の娘じゃ無いわ!?だから私は・・・」
幸村「はぁっ?父上?娘?」
混乱して幸村は才蔵と萩を交互に見る
信玄「ああ、見たことある顔だと思ってたが
真田の萩姫だったか」
秋「えっ!?ひ、ひめ?」
幸村「あ、あねうえ?」
萩「私は貴方の姉では・・・」
才蔵「姉でしょ?誰が何と言おうとお前さんは真田の萩姫だ」