• テキストサイズ

恋の乱~私の居場所~

第4章 序章4


飛んできたチンピラを政宗は峰打ちで落とす

秋は目の前の状況についていけない様子だった

彼らの間で呻き転がるチンピラを気にも留めずに
2人はじっと睨みあう

まさか店で始めないよね?

政宗「得物は」

幸村「いらん」

そう言って幸村は手のひらをこぶしで打つ
武器を使わずとも闘えると言われ
癇に障ったのか政宗はムッとしたように刀を返す

ちょ、何考えてるの幸村!お店を壊すき

秋「おやめください!」

秋が咄嗟に幸村の腕にしがみついた

幸村「!?な、何をする・・・」

秋「この店を守るのは私の使命なんです!」

幸村「・・っ」

幸村は動揺し、頬を染めた
気がづくと政宗の姿はもうなかった

秋は掴んでいた手を離し小さく一礼をした

秋「失礼をして申し訳ありません
私の身を助けてくださったというのに」

幸村「いや、こちらこそすまん・・・
勝手に店に入っ・・・たりして・・・」

幸村は視線を泳がせながら謝る
そうしてやっと店内に平穏が戻った

秋「お騒がせしてすみませんでした」

秋はお客さんに謝りながら荒れた店の
片付けを始めた、すると馴染み客が手伝ってくれた

秋はバラバラに壊れたかんざしに目をやった
悲しそうな表情で一つ、また一つと
かんざしの破片を拾い集めていく
しかし、飾り部分の一部が見つからない
懸命に床の上を探していると幸村が声をかけた

幸村「もしかして・・・これか?」

幸村が差し出したのは秋が探していた部分だった

秋「ありがとうございます・・・」

両手で受け取りお礼を言うと照れくさそうに目をそらした

幸村「壊れちまった・・・みたいだな」

そう言うと幸村は足早に去っていった

秋は涙をこらえて店を飛び出していった
/ 32ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp