第10章 エドガー・アラン・ポオからの乱歩への挑戦状
ビラから目を外し、前を見るすると其処にはステージがあり、ライトが当てられボールの上に乗りお手玉をする人、皿回しをする人、様々なパフォーマンスが繰り広げられていた。
敦「うわぁ~、僕、サーカスなんて初めて見ましたよ!」
鏡「私も、凄いパフォーマンスしてる……」
『確かに、孤児院に居た頃はこんなの絶対見れないからね。」
目を輝かしてみていた。
『次は……獣使いの団長によるパフォーマンスだって!』
敦「そうなんですか!どんな事するんでしょう。」
江「ライオンが火の輪っかを通ったりするような感じじゃない?」
『乱歩さんはこういったのは見たことがあるんですか』
江「まあ、一回くらいかな。母上と父上と一緒に行ったっきりかな~」
其の顔を少し悲しみと寂しさが浮かんでいた。
『そうなんですか~。じゃあ、こんなに大人数で来たのは初めてという事ですね』
微笑んで乱歩さんを見る。
江「……そうだね。」
フイッと顔を背けたが、耳が赤いから多分照れているのだろう。
『あっ!乱歩さん始まりましたよ!』
はしゃいだ私を見た敦くんが、
敦「優奈さんもはしゃいでたら、大きな子供みたいですね。」
谷「そうですねー。」
『ムッ、其れは聞き捨てならないね~?』
敦、谷「「えっ、あの、すっすみません!!」」
『うふふ、別にいいよ~。』
見事なシンクロに思わず笑みを溢し、獣使いの団長のパフォーマンスを見ようと前を見た時だった。
「ウッ、苦しい……」
紳士的な帽子を被った中年男性が握っていた杖を落とし、倒れたのだった。
中年男性の周りに居た人たちは近づき声をかけるが、中年男性は手で首を抑えた後数分で動かなくなる。
サーカス団も何事かとパフォーマンスを中断した。
そんな中、私や乱歩さんも気づき人を掻き分け、倒れた男性の元へと近寄った。
江「多分、毒でやられたね……」
『多分って、どういう事ですか?』
江「この世界じゃ、異能力は使えないから。試しに谷崎が使ってみればいいんじゃない?」
谷崎くんは異能力を使おうとしたが出来なかった。
敦「でも……」
と何か敦くんは云いかけ止めた。云いたいことは私も何となく察した。