第5章 5
今すぐに検査…は流石に準備していないので無理であること、
しかし近日、報告なしで本丸に監査が入るかもしれない事を告げる。
丙午は「お待ちしていますね」と余裕の表情だった。
「そういえばお姉さん、
三日月を怖がらないんですね」
会議室を退出間際に、丙午が思い出したように声を掛けてきた。
普段彼女を担当している糞上司は、三日月を忌避しているのが隠しきれていないのだと、教えてもらった。
まあ一瞬怖いなと思う場面もあったが、
それは主に冤罪を課されたと思っての事だろうし。
確かに他の本丸でクソめんどくさい三日月宗近に出会ったこともあるが、
それと比べれば大人しくて、まともな個体の方だろう。
必要以上にビビる要素がない。
「うちの三日月のこと怖がったり、腹黒だーっていう関係者の方って、だいたい裏表があるので信じないことにしてるんです」
それは、試されていた、ということか。
この面談の間ずっと?