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狐日和【龍が如く4/城戸武】

第2章 オムライス




‪タマネギを荒みじん切りにし、バターで炒める。そこに細かく切った鶏胸肉、ミックスベジタブルと、コンソメや塩コショウなどで味付けをする。
横を見るとさくらが、白飯の入ったボウルを両手に持って立っていた。

‪「はい、ご飯」‬
‪「サンキュっす」‬

‪炒めて混ぜ合わせ、最後にケチャップを加えて中身のチキンライスは完成した。‬

‪「すごーい……手際いいじゃん」‬
‪「いや、まあ、はは……」‬

‪褒められて、悪い気はしない。‬
‪いや、これはおだてて今後も作らせようという魂胆かもしれない。……別にさくらになら、いつでも作ってもいいのだけど。‬

‪チキンライスを皿に盛り付け、洗ったフライパンに再度油を熱する。牛乳を混ぜた卵液を流し込み、二、三度箸で混ぜた後火を消し余熱で火を通す。‬
‪盛り付けたチキンライスに乗せて、完成。‬

‪「すっごい……完璧じゃん」‬

‪さくらは目を丸くして、先に完成したオムライスを覗きこんでいる。‬

‪「あんま、褒めないでくださいよ……」‬
‪「何で?感動してるんだけど。私こんなに綺麗に卵焼けないもん」‬
‪「練習すれば誰でもできますよ」‬

‪練習したんだ……とさくらがポツリとつぶやく。‬

‪二枚目の卵も焼き上がり、金色のオムライスが二個完成した。‬


‪「さ、食べますか」‬
‪「うん!あ、ケチャップ貸して。城戸ちゃんの方のオムライスに絵を描いてあげる」‬

‪こういうところが、かわいいんだよなあ。‬
‪思わず城戸の頬がゆるんだ。‬

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