第98章 夢日和
好きだなぁ、翔くんのその声。
こういう時にしか聞けない翔くんの声にゾクゾクする。
もうちょっと焦らしたい気もするけど…
ほら。
翔くんってば、もう我慢できませんって顔してるし。
万が一、翔くんが拗ねちゃったらさ、気を取り直してくれるまで時間がかかるから…ね。
「翔くん…」
おいらはとびっきりの甘~い声で名前を呼び、赤い唇にちゅっ。とキスをした。
「38歳になったおいらを受け取ってくれ」
「は、はい」
おいらの肩を掴む翔くんの手に、ぎゅっと力が入る。
それを合図に、翔くんの蕾にあてがっていたおいらの中心を少しずつ押し込んだ。
「あぁ…智くんのがはい、ってる…」
眉間に力が入りながらもそんな風に嬉しそうに言われるとさ、この愛しいひとを大事にしたいなって。
「好きだよ、翔くん」
言葉に出すことが全てじゃないけど…
今日はいっぱい言ってあげたい気持ちになる。
誕生日なのはおいらなんだけどね。
おいらがしたいことをするのもいいかなって思うんだ。
「俺も…智くんが大好き…んっ…」
「ん、あっ…」
翔くんって、言葉攻めにも弱いんだよね。
おいら、普段はあまり言葉にしないから。
気持ちと連動するように、翔くんのナカがきゅっとしまる。
この圧迫感が気持ちいーの。
そうするとさ、おいらの中心もドクンってまた質量を増していくんだ。
「おいらの…元気いっぱいだよ」
「あ、ん…さと、く…きもち、い…」
んふふ。
多分、おいらの肩には翔くんの爪痕がついてるかも。
チクってする痛み。
それも快感だし。
翔くんもおいらも、一緒に気持ちよくなってるんだなって嬉しくなるんだ。