第96章 ワインレッド~season~
ローションをたっぷり塗った蕾に、指を1本ゆっくり入れていく。
「あっ」
違和感からか翔くんのナカがキュッと閉まり、おいらの指を締めつける。
…おいらのモノを入れたら、どんだけ気持ちがいいんだろう。
頭の中で想像しながら、指を増やしてナカを解かす。
「あっあぁっ…」
シーツに頭を擦りつけながら全身を震わす翔くん。
その中心からは、サキバシリが垂れている。
「翔…おいらの指、気持ちいい?」
指だから奥までは届かないけど、おいらの指が翔くんのナカに馴染むように動かした。
「やぁ、イッちゃ…」
翔くんがシーツに熱を吐き出す。
うしろだけでイケたね。
「翔…おいらの指の感触は、忘れないで…」
少し汗ばんでいる翔くんの髪を撫でながら、耳元で囁いた。
翔くんのほうからおいらを求めてきてほしい。
それまでは、おいらのモノはナカにいれないから。
だけど。
そんなおいらの思いとは裏腹に、翔くんは深く寝入ると
「かず…」
って寝言を言うようになった。
誰だよ、それ。
これまでの翔くんとの会話から“かず”なんて名前、聞いたことないし。
そんなに大切な人なのかよ。
でもな、かずさん。
翔くんは絶対渡さないから。