第16章 眠りのキミ
櫻井係長の家はちょっと広めの1LDKだった。
本の多さにはびっくりしたけど、淡いブルーのインテリアに差し色の赤が馴染み居心地が良かった。
「なぁ、お酒が入る前に話をしてもいいか?」
「いいですよ。」
「あのさ…大野はさ、男同士ってイヤか?」
遠慮がちに聞いてきた櫻井係長だけど、その表情は真剣だった。
「男同士がイヤとかイイじゃなくて…その…櫻井係長とだったらイイ…です。」
「ホント…に?」
「はい。」
俺はそう返事をしながら、櫻井係長の頬に手を添えた。
櫻井係長の大きな目が潤んで揺れている。
「櫻井係長…」
「翔…って呼んでほしいな…。」
「しょ…翔…くん、翔くん。」
「さとし…智くん。」
なんだか、めちゃめちゃ緊張する。
俺たちはふふっと笑いあってキスをした。
翔くんのぷっくり唇が気持ちいい。
一旦唇を離して見つめあうと、衝動が止まらなくなった。
貪りあうようにキスを交わしていると、翔くんが俺を誘うように自ら後ろに倒れ込んだ。
「いいの…?」
俺の問いかけに翔くんが頷いた。
この人が欲しい。
シャツをはだけさせ、露になった胸の突起の表面を指で撫でたりつまんだり甘噛みをする。
「ふっ…う、ん…。」
翔くんの色っぽい声と表情に煽られる。
ベルトに手をかけズボンと下着を一気に下ろした。
翔くんの中心はすでに立ち上がっていて、先走りで濡れていた。
その先端を親指で刺激しながら擦っていく。
「あっあっあっあっ…。」
喘ぎながらも翔くんの手が俺の中心に伸びてきた。
俺もズボンと下着を脱ぐ。
はち切れんばかりの中心を翔くんの手が擦っていく。
「あっあっ…。」
「んっ、くっ…。」
「しょ、くん。後ろに指、入れるね。」
あまりまじまじと見てはいけないと思いつつ、そこに目をやる。
翔くんのそこはヒクヒクしてて、なんだろうな…菊の紋章?みたいに可愛いかった。
ぷつりと指を入れて中を解かしていく。
段々柔らかくなってきて指を増やした。
「あっふ…ん。」
「痛くない?大丈夫?」
「うん、大丈夫。キテ…。」
俺は翔くんの足の間に体を滑り込ませた。
「いくよ…。」
菊に中心をグッと入れていく。
「きっつ…。」
「んっ、んっ…。」
少しずつ進めていくとある所で翔くんの体が跳ねた。