第90章 My Angel
お気に入りのシーツと枕カバーを着け、布団の上に大の字になってみる。
はぁ…
今日だけでも色んな刺激があったなぁ。
そんなことを思いながら天井をボーッと見ていると、キッチンのほうから音がした。
櫻井さん、お風呂から出たのかな?
僕は体を起こして、浴後の着替えの準備をした。
「大野、風呂入ってきていいよ」
タイミングよく、櫻井さんから声がかかる。
「ありがとうございます」
返事をしながら振り向くと、僕は息をのんだ。
目の前にいる櫻井さんは上半身裸で、首にかけたタオルの端でガシガシと濡れた髪を拭いている。
薄いグレーのスエットは腰パン状態だ。
おへそもよく見えている。
細マッチョのボディが眩しい。
「ん?どうした?」
濡れた髪と紅潮した肌は、いつも以上に色気を纏っている。
「具合いでも悪いのか?」
なかなか動き出さない僕を心配してくれる櫻井さん。
小首を傾げながら僕に近づくその体からは、いい匂いがしている。
唇には牛乳、なのかな…
白い液体がちょっぴり付いている。
胸がバクバクバクバクと騒ぐ。
「お風呂、入ってきます」
僕は櫻井さんの横をスルリと抜けて、浴室へ向かった。