• テキストサイズ

キミとボク【気象系BL】

第81章 あなたに会いたくて



またすぐにピタッと山の動きが止まる。

5秒経ってもそのままだったから、俺は形に沿って山を撫でてみた。

「翔くんの顔が見たいなぁ」

俺から遠いほうの丸みを撫でつつ、その真ん中にある窪みを右手の中指でなぞっていく。

山が再びモゾモゾと動き出し

「さとしくぅん」

俺の名前を小さく囁くのが聞こえた。

「あれ?いま俺が触ってるの、翔くんの頭じゃないのかなぁ」

はじめから気づいてる…てか、これも想定内のこと。

ベッドの足元に俺が腰掛けるスペースを作ってくれるのも、拗ね拗ねモードな翔くんのお決まりのパターン。

それが可愛くてたまらない俺。

自分でもバカップルかよって思う。



俺は中指の先で窪みを押しながらなぞり、刺激を与えてみた。

山がビクンビクンと動く。

「さとしくぅん…そこ、お尻だよぉ」

俺の右太腿にモゾモゾと重みが乗っかり、掛け物からキミの頭が少しずつ現れ始めた。



ボサボサになっている黒髪。

頬が紅潮している白い肌。

おっきくて綺麗な瞳。

赤くぷっくりした果実のような唇。

膝枕状態で、下から俺を見つめる綺麗な顔。

「おかえり」

柔らかい声の響き。

「ただいま」

やっと見れた翔くんの頭を優しく撫でると、翔くんの腕が俺の腰に回ってきてギュウッと抱きついてきた。





/ 1027ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp