第75章 One Step
智くんに突き上げられる度に、脳天が痺れる感覚がする。
「んあっ…しょ、う」
「あぁ、んっ…」
パンパンと腰を打ちつける音が、何ともいやらしく感じる。
「もっ、出る…」
「いい、よ」
智くんの腰が大きく打ちつけられ、ナカに熱が放たれた。
はぁ…はぁ…
僕に覆い被さるように倒れこんだ智くんが愛しくてたまらない。
「翔、ありがとう」
「智くん…」
このまま繋がってたくて、智くんの体をギュウッと抱きしめた。
汗ばんではいるけど、上気した暖かい体が気持ちいい。
「翔…ナカに放ったもの出さないと…」
「もう少しこのまま…」
「お腹痛くなっちゃうから」
ズルッと智くんの中心が僕のナカから出された。
それとともに、ヌルッと温かいものがお尻の下のほうに伝っていく。
シーツが濡れていく感触がした。
「いっぱい出たんだね」
「翔のナカも体も表情も、全てが俺を気持ち良くしてくれたからね」
「もうっ…」
ふと気づくと、僕もいつの間にか熱を放っていたようだ。
呼吸が整うと、智くんに抱き上げられて浴室に向かった。
智くんが僕のナカをきれいにしてくれたんだけど、感度の良くなっている体は触れられる度にビクンビクンと反応してしまって恥ずかしかった。
新しいシーツに替えて、二人でゴロンと横になる。
智くんが僕の前髪をかき上げて、おでこにちゅっ。とキスしてくれた。
「どうしておでこなの?」
「唇にしたらさ、止められる自信がないから」
そう言いながら、智くんが髪を優しく撫でてくれた。
僕はその手をとり、甲にキスを落とした。
「智くんのこと、放さないから。ずっと一緒にいるから」
「俺だって翔のこと、放さないよ」
おでこをくっつけて、ふふって笑いあった。
それだけでも幸せを感じたんだ。