第11章 love trip
しょーくんも俺も、バレンタインデー当日の明日は偶然にも仕事は休みになってて。
泊まりにおいでって言ったら、いいの?ってうるうるしながら嬉しそうにしてた。
今夜から明日1日中、大好きなしょーくんと一緒に過ごせるんだ。
もうさ、にやけちゃうよ。
「お言葉に甘えて来ちゃいました。」
それ…無意識なんだろうけど初っぱなから可愛すぎるでしょ。
「いらっしゃい。ふふ。しょーくん、顔が真っ赤だよ。」
「だって…バレンタインデーに智くんと過ごせるなんて夢みたいだから…。」
おっきな目をキラキラさせながら照れてる。
「俺もしょーくんといたかったんだ。」
本当にそうだから…しょーくんをギュウッと抱きしめた。
「智くん…。」
しょーくんも抱きしめ返してくる。
恋人なんだからもっとガッツリきてくれても大丈夫なのに。
遠慮がちになってるところが、かえって誘ってきてるんじゃないかって思うくらいそそられるんだ。
いつもはしっかりものなのに、こんなにも可愛くなって。
誰も知らないしょーくんの姿を見れるのは俺だけなんだ。
「しょーくん…いい?」
ここ最近2人きりで会えてなかった。
耳元で切なげに“智くん…”なんて名前を囁かれたらさ、もう我慢なんてできないよ。
しょーくんは頬だけじゃなく耳まで真っ赤にして、恥ずかしそうにしながらも頷いてくれた。
ちゅっ。と一度口づけて、手を繋いで寝室に向かった。
ゆっくりとしょーくんをベッドに押し倒す。
しょーくんの大きな目が期待を含めたように俺をじっと見ていて吸い込まれそうになる。
啄むようなキスから徐々に濃厚なものにしていく。
「んっ…ふ…んっ。」
しょーくんの吐息が熱を帯びてくる。
「ふふっ。しょーくん、キスだけで勃っちゃった?」
「言わないで…。」
顔を背けるしょーくんの横顔はとても綺麗だ。
しょーくんのシャツのボタンを1つ1つ外し、肩まではだけさせて一旦手を止める。
この少しだけ衣服を身に纏っているしょーくんを見るとドキドキする。
その後、お互いの服を脱がしあい、再びしょーくんの体に覆い被さって舌を絡めたキスを角度を変えて繰り返した。
くちゅくちゅくちゅくちゅ…。
キスしたまましょーくんの髪を撫でて、もう片方の手をしょーくんの胸から脇腹に這わせていった。