第11章 love trip
もうすぐバレンタインデー…。
しょーくんは俺には何も言わないけど、本当はチョコが欲しいみたいだよ…って相葉ちゃんが教えてくれた。
自分から「欲しい」なんて言ったら、強制的にならないかどうか気にしてたって。
ふふっ、しょーくんらしいな。
俺の中では、バレンタインチョコ=告白ってイメージが強くある。
しょーくんは俺の恋人だし、もちろん告白だってすんでるから、チョコはあげなくても…って思ってた。
だけど、もししょーくんが俺からのチョコが欲しいって思ってるんだったら…。
「リーダー、持ってきたよ~!」
「ありがとね。」
バレンタインチョコなんて買いに行ったら目立っちゃうよな…って相葉ちゃんに話したら、通販でも買えるよってチラシを持ってきてくれた。
「色々あるんだなぁ。」
「でしょ。すごいよね~。」
「あっ、これいいんじゃね?」
「これ?」
「ハートのチョコが5粒入ってて“もし赤いチョコが入ってたら二人の愛が深まる”…だって。」
「ひゃひゃっ。翔ちゃんさ、こういうの買い占めそうだよね~。」
「うん。やりそう、ふふっ。」
「これがいいなら注文するよ?赤いチョコが入ってますようにって願ってさ。」
「ありがとう。相葉ちゃん。」
「なんてったって、ミラクル相葉ちゃんだからね!」
その3日後…バレンタインデー前日の朝にそれは届いた。