第51章 Nさんのお誕生日に…
「誤解?」
「そう。翔さんからしたら、相葉さんの計画を知らないうえに、ニノに一緒にいる人を尋ねたら“大野さん”ってたまたまとはいえ最初に名前があがったんだから。」
「うん…。」
「でさ。最後までニノの話を聞かずに電話を切ったってことは…電話をかけてくる前の時点で、ニノと大野さんが一緒にいるって思う何かが、翔さんの中にあったんじゃないかな。」
「え~っ。何だろうな…。俺とニノが楽屋にいる間は、翔くん戻ってきてなかったし。」
「どっちにしても、翔さんと早く連絡をとったほうがいいかも。」
「うん。そうする。」
「じゃあ、俺はここで。」
「ありがとう、松潤。」
俺は松潤と別れてすぐに、スマホを取り出した。
あっ…ヤバイ…マジか…。
電源を切ったままだったのを、すっかり忘れていたなんて。
急いで電源を入れて確認すると、翔くんからの電話とメールの履歴がズラッと並んでいた。
一番最後のメールを開くと、
“ニノといるのに、俺…邪魔だよね。ごめんなさい。”
って内容で。
受信した時間を見ると、翔くんがニノとの電話を切ったあたりだった。
うわっ…。
あの時。
どうして俺は翔くんにすぐ連絡してあげなかったんだろう。