第51章 Nさんのお誕生日に…
俺のマネの運転で、相葉ちゃん家の近くまで向かった。
行き先を気にしていたニノも、さすがに途中で気づいたらしくて、
「相バカめ…自分からちゃんと誘えや。」
なんて呟きながらも嬉しそうだった。
相葉ちゃんに“いま向かってる”って車中からメールをしたら、
“ありがと-。かんしゃしてます。”
ってすぐに返信があった。
んふ。急いで打ったんだろうな…全部ひらがなだし。
エントランスに着くと、ニノが合鍵でロックを解除した。
「じゃ、ニノ。俺はここで。」
「大野さん、帰っちゃうんですか?」
「誕生日は二人きりがいいだろ?」
「“いいとこ”だって、大野さんが連れてきたんですよ?ちょっとでいいから来て下さい。」
「…うん。」
俺は中に入るつもりはなかったんだけど、ニノの声色からして何となく緊張しているように感じて、相葉ちゃん家の玄関まで一緒に行った。
俺たちが玄関に着くのを図ったように、相葉ちゃんがドアを開けてくれて
「どうぞどうぞ、リーダーもね。」
なんて言って、あれよあれよという間にリビングまで通されてしまった。
松潤もまだ相葉ちゃん家にいて、
「相葉さん、量を多く作りすぎだから。」
なんて、ちょっと呆れたように言ってて。
結局、俺と松潤も料理を一緒に食べることにしたんだ。
「ニノ~。来てくれて良かった~。」
「行かないなんて言ってないですけど。」
「リーダー、ありがとう。ニノを連れてきてくれて。」
「ニノさ、わりと拗ねてたよ。」
「大野さんっ!」
真っ赤になるニノに、相葉ちゃんの顔が近づく。
「可愛いなぁ。カズは。」
「まーくん…。」
二人が抱き合って…今にもチューしそうになった。
その時…
♪♪♪♪♪
タイミング良くなのか悪くなのか、ニノの携帯が鳴ったんだ。