第37章 心の窓
「んっ…ふぅ。」
「はぁ…んっ。」
唇が…顔が…身体が…胸が…中心が…熱くて熱くて堪らない。
離れたくなくて、櫻井の後頭部と背中をガッチリとホールドした。
櫻井も、それに応えるように俺の背中と腰に腕を回している。
こんなにも、人を愛おしいと思ったことはないかもしれない。
背中にあった手を、思わず櫻井のシャツの裾の中に伸ばしてしまった。
「さ…と…。」
櫻井の声でハッとした。
「ごめん。」
「ちがっ、違うの。」
櫻井の目は色を含んでいる。
「イヤじゃないから…続けて。」
「いいの…?」
「智くんのこと…好き…だから。」
俺の理性が弾けた。
「俺も好きだよ、翔くん。」