第37章 心の窓
櫻井の家は少し広めの1DKだった。
ハンガーを用意してくれたから、上衣とネクタイを掛けさせてもらった。
「ソファーとかなくて…足、楽にして座っていいから。」
俺は淡いブルーのラグに胡座をかいた。
お茶…と言いながらキッチンへ向かおうとする櫻井に、咄嗟に掴みそうになった腕を引っ込め、
「櫻井も座りなよ。」
ココにおいでと言わんばかりに、俺の前の場所を手でトントンした。
「あ、うん…。」
櫻井はゆっくり歩いてきて、俺の隣に座った。
「目の前に座るのは恥ずかしいから…。」
そう言って体育座りをして、膝に手を乗せている。
成人した男性のそんな姿ってあまり見ないし…可愛いなって思った。
バチっと目が合った櫻井が、足を崩しながら俺のほうに手を伸ばす。
そして胡座をかく俺に跨がり、腕を首に回して俺の肩に顔を埋めた。
なにこれ…可愛すぎるだろ。
俺の中心が男にも…いや、櫻井だから反応してしまったんだろうな…ムクッとし始めたのを感じた。