• テキストサイズ

キミとボク【気象系BL】

第35章 恋日記



弟のように思っていた翔くん。

まだ小学生のキミのふとした瞬間に、ドキッとしてしまう僕は、おかしいのかな…。


僕はモヤモヤした気持ちのまま中学を卒業し、高校生になった。

高校は電車で5駅離れた所にある。

翔くんと顔を合わせる時間が、自然と少なくなっていった。


ある日帰宅すると、翔くんの家族と…翔くんがウチに来ていた。

翔くんが、私立の中学校に合格したお祝いをするという。

私立を受験したなんて知らなかったし…何よりも翔くんが声変わりしていてびっくりしたんだ。

「智くん。」

僕よりも低い声にゾクッとした。


豪華な食事とケーキを食べた後、翔くんは僕の部屋に来た。

「合格おめでとう。すごいじゃん。」

「ありがとう。」

笑った顔はまだあどけなさがあって、ちょっとホッとした。

「中学は遠いの?」

「ん~、駅で3つ目。」

「へぇ…。」

「だから、来年から一緒の電車に乗るから。」

「えっ…?」

「だって、方向が同じなんだ。電車の時間を調べたら、智くんがいつも乗ってるのと同じだ…っておばさんが言ってた。だから、よろしくね。」



そうして…翌年から2年間、翔くんと一緒に電車に乗って学校に通った。

制服姿の翔くんはカッコよさが際立っていて、僕はいつもドキドキしていた。

そういえば一度、学校の奴らに僕たちは兄弟かと聞かれて…翔くんはムッとしてたっけ。




/ 1027ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp