第33章 キミを見つめて
身体が暖まりポ~ッとしてくる。
気持ちいいなぁと思っていると、膝の上においていた僕の手に、後ろにいる智くんの手が重ねられた。
ドキン…
振り返ろうとすると、コテン…と智くんの頭が僕の肩に乗ってきた。
ドキン…ドキン…
どうしよう、心臓が高鳴っている…。
「暫く、こうさせて…。」
智くんの切な気な声が聞こえたと同時に背中からギュウッと抱きしめられて、僕の身体がまたウズウズし始めた。
僕も…智くんを抱きしめたい。
「智くん…。」
思わず名前を呼んでしまうと、
「ショウ…くん…。」
智くんも名前で呼んでくれた。
やっぱりわかっていたんだね。
僕は智くんのほうに身体を向けた。
温かいお湯に入っているせいもあるのか、智くんの頬が紅潮している。
目を細めて僕を見ている智くんは色気があって、いつにも増してきれいだった。
僕は腕を伸ばして、智くんに抱きついた。
智くんも僕を抱きしめながら、頭を撫でてくれた。
あぁ…すごく…安心する。
その気持ちとは裏腹に、中心についてるものがムクムクし出した。
「な…なに…?」
僕が戸惑っていると、どうしたの?って顔で智くんが僕の顔を見た。
「えっと…智くん、これ…どうしたらいいの?」
僕はムクムクしたあと天を向いた中心に視線をあてた。