• テキストサイズ

キミとボク【気象系BL】

第20章 kagero



俺たちの関係ってなんだろう…。

友達?…ではない。

仲間?…一緒に音楽は聴いてるけど、ちょっと違うな。

知り合い?…あえてつこじつけるとそう、なのかな。

仲良し?…きっと周りには、そう見えてるかもしれない。

初めて会った時に感じた“気になる人”が、一番しっくりくるのかもしれないな。

じゃあ、何で気になる人なのか…。

もう沢山感じてるじゃないか。

その度に俺の中で熱が上がって、胸がキュッとなって心臓の鼓動が早くなって。

気づいてほしいような、気づいてほしくないような…

いまこうしている瞬間が俺にとって大切になっていて…

この人の傍にいることができるなら、このままでいいんだ。




俺たちは

お互い名前は知ってるのに

呼びあったことはない

連絡先も知らない

多くを語ったこともない

昼休みのこの時間だけ一緒にいる

そんな不思議な関係なんだ。







…熱を帯びてモヤモヤゆらゆらと揺らめく陽炎のように、そこにありそうで掴めないもの…







なのに





「翔くん。」




ほら。


あなたの不意打ちにまたやられるんだ。








/ 1027ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp