第7章 最終試験と私の運命
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両腕が解放され、私は膝を床についた。え?なに?
「そ……そんなか……かかか格好で俺を惑わそうなんざ…五年とちょっと早いぜ!!!!」
「そんな格好?…………あぁ」
どうやら先ほどクナイで切れたところを言っているらしい。
「大丈夫。これ服が切れただけだから。別に試合に支障はない……」
「あるわ!!何言ってんだよ!!あるに決まってんだろ!! そんな…格好で…見えちまったらどうする!?」
…………別に中に着ているシャツが見えようが見えまいが、どうでもいいと思うんだけど……
「よっしゃ!!!!いいぞアルミ!!そのままお色気ポーズでふるぼっこだ!!」
……お色気ポーズ?よく分からずあたふたしていると、ヒソカと目が合った。何やら手で後ろを指さしている。後ろ?後ろに何か糸口が……
「うわっ!?」
「そんな技オレには効かねぇって……うおっ!? 」
丁度後ろを振り返った私は、後ろに回り込んでいたハンゾーに驚きつい、押してしまった。ハンゾーは私の腕を掴んでいたため、私たちは仲良く転んでしまった。
「いたた……ごめんハンゾー大丈夫……」
私はハンゾーに覆うように倒れてしまったため、起き上がりながら尋ねた。
「………ハンゾー?」
「…………」
何度言っても反応はない。見ると、ハンゾーは右頬を押さえ、茹でたこのようになっていた。
「ハンゾー!? え……大丈夫? ハンゾー?」
ハンゾーは固まって動かない。どうやら予想外の行動だったようだ。
「ハンゾー? まさか頭打った?顔真っ赤だけど」
「………………っ」
私がハンゾーに近づくと、ハンゾーはやっと反応を示した。ただ茹でたこみたいだった顔がさらに赤くなった。
「もしかして、ぶつけた?」
私の頭がハンゾーの顔にでもぶつかったのだろうか?
「ハンゾー?」
しかし、私と目が合わないハンゾー。……これは…焦点があってない!?私は慌ててネテロさんを見た。
「ネテロさん!!頭打ったみたいです!! 目の焦点も合いませんし…試合は私の負けでいいので、医務室で手当を…………」
「…………………………………ま、まいった」
「…え?」