第7章 最終試験と私の運命
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ゆらり…。俺は動いた。そして、無防備なアルミの後ろへと回り、
「…!!いたっ!!」
腕を締め上げた。
「外野がうるせぇんだよ。そうだ忘れてたぜ。これは試合。相手に心を読まれた瞬間負けんだよ!!」
ギリッと腕を締める力を強める。
「アルミ!! くそ。あの変態幼女趣味野郎が!!」
なにを言われても所詮は外野。痛くも痒くもないぜ。
「くくく!!何度でも言え!! さぁ、痛いだろ?離してやるから早く自分の心の中のものを全て吐いちまいな!!」
そう。俺への愛を叫べ。そうすれば腕を解いてやる。
いつから落ちていたかなんて覚えていない。ただ、その綺麗な銀髪がなびき、笑う度に俺の心は掴まれていたように思う。
弟には大人びた笑顔を見せたかと思えば、ほかのヤツらには子供っぽい好奇心溢れた純粋な顔を見せる。そのくせ、15とは思えないほどの色気を振りまくような時もある。歳は少し離れているが、俺の国ではそう問題ではない。さぁ!!俺の準備はバッチリだ!! いつでも来い!
アルミがゆっくりと口を開く。その時、俺はあることに気づいた。
「…ま…まい…」
「うおっ!? んだお前!!その格好は!?」