第7章 最終試験と私の運命
ピンポンパンポーン♪
『えー、これより会長が面談を行います。番号を呼ばれた方は、2階の第一応接室までおこしください』
飛行艇に乗って数時間ほど経過した時だった。私はクラピカとゴンの話を聞かなかったことにし、気持ちに蓋をした。次々とランダムに番号が呼ばれ、ついに私の番号が呼ばれた。
「あまりたいした質問じゃないから、落ち着いていくといい」
ガチガチの私にクラピカはそう声をかけ、私は二、三深呼吸をして中に入った。
中は和室が広がっていた。
その真ん中には会長のネテロが座っている。
「おぉ、よく来たの。まあ座りなされ」
「は…はい」
私は恐る恐る用意されていた座布団に座った。ダメだ。緊張してきた…
「大きくなったの」
そんな私にネテロさんは笑みを浮かべた。
「……え?」
私はこの時、初めてネテロさんを見た。そして驚いた。
「あっ!!!! お爺様のご友人様!!!!!!」
そう。彼は昔、うちに訪問してきたことのある数少ない1人。お爺様の旧友であり、そして私が外部の人間と接触することのできた貴重な人なのだ。
「覚えてくれて嬉しいわい。弟の方はすっかり忘れておったようじゃからの」
…そういえば、ボール遊びを会長としてくるとか言ってたような……。
「あの時、キルはまだ幼かったですから…。ご…ご無沙汰してます!!」
私が慌ててお辞儀をすると、ホホホッと笑った。
「しかし、家から1歩も出させてもらえなかったキミがハンター試験とはな。キミらを見た時は、驚いたわい」
あはは…。私は気まずさから目を逸らした。
「まぁ、私事はここまでとして。さて、さっそく面談を始めようかの。ではまず、なぜハンターになりたいのかな?」
……きた…。面談と聞いて、想定していた質問だった。私はちらりとネテロさんを見た。
「……すみません。怒らないで聞いてください」
「ん?」