第7章 最終試験と私の運命
再び飛行艇の中。シャワーを浴びた私は、スッキリとした気分で飛行艇の中を歩き回った。さて、みんなはどこかな?
「いよいよ最終試験だな」
「うん」
クラピカとゴンの声だ。私は2人に声をかけようとしたが、そういう雰囲気ではないことに気づき、陰に隠れた。
そうして私はゴンの心中と、あのときヒソカと何があったのかを知った。
「はは…。その後なんか無性に情けなくて淋しくなっちゃって。
その時ヒソカからもらった食料を口にしながら飢えをしのいだんだ。
そしたら、皆の事思い出しちゃって、会いたいなって思ったら…アルミの声が聞こえて。
アルミの体温感じながら、情けなかった。俺、みんなに助けてもらってばっかりで…。何かあったら、助けようって決心したばっかりなのに。
あまりにも自分の力が不足してるような気がして…。だから誰かのそばにいて、誰かの役に立ちたかった。そして、目が覚めたら二人がいたんだ」
ズズッと鼻をすする音が聞こえる。
「…ゴン、私もレオリオもお前がいたからここまでこれたんだぞ。本当に感謝している」
クラピカはそんなゴンの肩にそっと手を置いた。
「オレの方こそ、ありがとう」
光に包まれる二人の姿は、とても綺麗だったし、それと共にすごく羨ましかった。私はその場をそっと離れた。ゴンの気持ちを知ることができ、またあの時何があったのかも知ることは出来た。しかし、私の中のこのモヤモヤを考えると、盗み聞きしたことを後悔してしまった。