• テキストサイズ

ゾルディック家の愛され長女

第6章 四次試験の始まり


───

地面に伏した奴らを見おろして、俺は欠伸をした。プレートはとっくに集め終えていて、暇だった。ゴンや姉貴を探そうか…そう考えていた時だった。

「キル、見っけ!!」

「アル姉!!」

そこには微笑んだ姉貴がいた。どうやらなんともないようで俺は安堵し、そして転がった死体たちを見て、少し気まずくなった。

「あー…。アル姉、プレートは?」

「ん?」

俺は姉貴にこの光景を見せないように、姉貴が来た方向に歩き始めた。

「もう集め終わったよ。キルは?」

「俺も。すっげー暇だった」

だろうねと笑う姉貴にホッとしながら、俺らは歩き続けた。

「ご飯食べた?」

姉貴に言われて、そう言えば食べたのは、いつだっただろうか?と考え始めた。

最後のお菓子を食べたのは、大勢の同盟を組んだ雑魚どもを相手する数分前のことだ。だから、最後のお菓子を食べて……なんと半日が経過していた。それを意識した途端、とてつもなく腹が減ってきた。

「あ……姉貴……腹減った」

すると姉貴はゴソゴソと何かを取り出した。

「キルは火をつけて。そんなことだろうと思って、クラピカに少し貰ってきたの」

こういう俺の性格はお見通しってとこが、昔から変わらない。俺は有難くそれらをいただき、見事に喉を詰まらせるのだった。
/ 254ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp