第6章 四次試験の始まり
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地面に伏した奴らを見おろして、俺は欠伸をした。プレートはとっくに集め終えていて、暇だった。ゴンや姉貴を探そうか…そう考えていた時だった。
「キル、見っけ!!」
「アル姉!!」
そこには微笑んだ姉貴がいた。どうやらなんともないようで俺は安堵し、そして転がった死体たちを見て、少し気まずくなった。
「あー…。アル姉、プレートは?」
「ん?」
俺は姉貴にこの光景を見せないように、姉貴が来た方向に歩き始めた。
「もう集め終わったよ。キルは?」
「俺も。すっげー暇だった」
だろうねと笑う姉貴にホッとしながら、俺らは歩き続けた。
「ご飯食べた?」
姉貴に言われて、そう言えば食べたのは、いつだっただろうか?と考え始めた。
最後のお菓子を食べたのは、大勢の同盟を組んだ雑魚どもを相手する数分前のことだ。だから、最後のお菓子を食べて……なんと半日が経過していた。それを意識した途端、とてつもなく腹が減ってきた。
「あ……姉貴……腹減った」
すると姉貴はゴソゴソと何かを取り出した。
「キルは火をつけて。そんなことだろうと思って、クラピカに少し貰ってきたの」
こういう俺の性格はお見通しってとこが、昔から変わらない。俺は有難くそれらをいただき、見事に喉を詰まらせるのだった。