第6章 四次試験の始まり
「アルミ!? それに………ゴンッ!!」
クラピカたちはそこで野宿する予定だったようでほっとした。彼らは私を見ると、急いで駆け寄った。
「ゴンはどうしたんだ? まさか………」
「麻痺してるだけみたい。あともう少しで目は覚めるよ」
私は安心してと笑った。ゴンをレオリオに任せると、クラピカは私に何かあったのか聞いた。
「私もわかんないんだよね。ただこれが落ちてた」
私は44番をクラピカに見せた。
「これは……!?」
これだけでクラピカは何があったか察したらしい。ゴンをみていたレオリオもそれを見て、何があったか予想はついたらしい。
「……命が助かったのは、ゴンの強運のおかげだな」
ほーっとため息をついたクラピカ。そして、私の方を見た。
「アルミ。キミはどうしていたんだ?」
私はクラピカとレオリオにこの2日間のことを話した。
「……………はぁ!? んじゃそりゃ!!」
話終えると、2人は何故だか呆れた様子だ。
「バケモン犬に服きたまま水浴びに、知らない受験者にホイホイついて行ったァ??」
「レオリオ、ゴンはもういいの?」
「ゴンはお前の言う通りあと数時間で目は覚める。それよりオメェだよ!!!!目を離すとすぐこれだ!!!!」
「レオリオに同意する訳じゃないが、あまりにも無謀すぎる。アルミ、その野生動物はいいとしても、後半の二つは聞き捨てならない」
2人に詰め寄られ、私はたじろいだ。
「で、でも、おじさんいい人だったし……」
「人には下心というものがある。特にアルミは女の子だ。前にも言ったように、そういう輩にはくれぐれも用心して………」
「そうだ!!一次試験でもあったじゃねぇか!!!!気をつけろってあれほど言ったよな!!!!」
この後、クラピカとレオリオのコンビにこってりと怒られた。