第6章 四次試験の始まり
「んー!!」
ずっと座っていたので、久しぶりに伸びた感じがした。私は思いっきり息を吸った。よし!!これでハンゾーに臭いだなんて言われないぞ。
「ハンゾー? ………いないや」
再び木のてっぺんへと戻ったが、そこにはハンゾーの姿は無かった。どうやらターゲットを見つけたようだ。
「なーんだ。じゃあ、ゴンたちを探そうっと!!」
当初の目的を果たそうと、上から眺めていると、岸辺の方でクラピカとレオリオ。逆の方向には何やら慌てている様子のハンゾー。そして、この近くに何やら見覚えのある黒い髪の子を見つけた。地面にうつ伏せで寝ているようだ。
「ゴン」
私は木を蹴り、彼の元へと飛び降りた。