第6章 四次試験の始まり
「さぁ、誰かを探しにいかなくちゃね」
私はキョロキョロと辺りを見渡した。んー?上から探したがわかりやすいかな
「うおっ!?」
なんと上にはハンゾーがいた。ハンゾーは私だと気づいて心底驚いた様子だ。うっすら泣いたようなあと。どうかしたのか聞くと、
「どうしたもこうしたもねぇよ!!お前がでかい犬に連れていかれるのを見て、食われちまったかと思ったんだよ!!」
ズビズビと鼻をすするハンゾー。
「まぁ、無事で何よりだ。お前プレートはちゃんと手に入れた………くっさ!?」
「へ?」
突然鼻を抑えるハンゾー。私は何か分からず、首を傾げた。
「へ?じゃねぇよ!!お前、すんげぇ獣くせぇ!!!!鼻が曲がりそうだ!! そういうの女として以前に人間としてどうかと思うぞ!!!!!!!!」
ガーン…。私は自分で自分を臭った。しかし、そういうものは自分じゃ分からないらしい。
「獣……あっ!!昨日あの子達と寝たからだ!!」
「嘘だろ!? お前、あの化け物犬寝たのかよ!! 信じらんねぇ!! エンガチョだエンガチョ!!」
ハンゾーから邪険に扱われ、私はゴンたちを探すのを止めて、川の方へと向かった。