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ゾルディック家の愛され長女

第6章 四次試験の始まり


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「ったく!! 何であいつはいつも緊張感がないかね!!」

レオリオは頭を抱えてため息をついた。アルミは一次試験からずっとあの調子なのだ。あれはあれで彼女の長所の部分だとおもうのだが、心配で目が離せないのもまた事実。

「レオリオ、お父さんみたい」

「馬鹿ゴン!! 俺はまだそんな歳じゃねぇ!!」

「うえっ……レオリオが父親とか死んでも嫌だ」

「俺だってお前みてぇな生意気なガキは願い下げだ!!キルア!!」

ぎゃあぎゃあと騒ぐ3人。その中でもクラピカはアルミが消えた方を見ていた。

「何?あんたも親気分なわけ?」

キルアがそんなクラピカの様子に気づき、問いかけた。

「キルアは心配ではないのか? 実の姉だぞ」

「そうだぜ。あいつどう見たって戦闘力皆無だろ。体力は異常にあるみてぇだがな」

「………あのなぁ……」

キルアは呆れていた。あの姉は、昔から抜けているところはあるが、決して弱くはないのだ。なんて言ったって、滅多に褒めない親父が、彼女のことを自慢そうに祖父に話していたのだから。

「大丈夫だと思うよ」

しかし、その前にゴンがきっぱりと言った。

「だって、アルミちゃんと周り見てるから」

ゴンの言葉で、クラピカはトリックタワーのときの人面鳥を思い出した。そう言えば、あの時巣があると気づいたのは紛れも無く彼女だった。

「それに、何かあったら俺らがいるじゃん!! でしょ?」

ゴンの言葉にクラピカとレオリオは顔を見合わせた。確かにその通りだと。

「……だが、この試練は今まで以上に危険なものとなるだろう。それは心に留めておかなくては」

クラピカの言葉に頷くゴンたちだった。
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