第6章 四次試験の始まり
第四次試験は木々が茂っていて、なんだかサバイバルって感じだった。…家出る前は、サバイバルなんて私から程遠いように思えたけど……。
「サバイバル…!!」
家を出てからドキドキの連続だ。私は潮の匂いを鼻で感じながら、深呼吸した。
「大丈夫か?」
クラピカが心配そうに私を見た。どうやら緊張していると思われたようだ。私は笑った。
「だめ。楽しみすぎて心臓バクバクいってる」
そう言うと、クラピカは少々驚いた顔をし、そして笑った。金髪の髪が潮風になびかれ、何故だかクラピカがとても綺麗に見えた。
「………クラピカって……実は天使様とか言わないよね?」
「何を馬鹿な。ほら、説明があるぞ」
クラピカは冗談だと流したが、実は半分以上本気で聞いていたのは内緒。
説明が終わり、少々の待機時間。私はそっと海辺により海水を口の中に入れた。
「…………………辛っ!?!?」
私は思わず飛び上がった。
「ぶっ!! ぎゃははははは!!!!当たり前だろーが!!!!」
それを見ていたレオリオが大きな声で笑った。ゴンもキルもクラピカまでも笑っていた。
「あー……舌がピリピリする」
私は涙目になりながら、飲み物を探した。
「はい♡」
「あ。ありがとう」
私は手渡されたボトルを何のためらいもなく貰い、ボトルに口をつけた。
「ヒソカ!!なんでてめぇが………って馬鹿!!飲むな!!」
「あー、酷い目にあった………え?」
私はボトルの水を飲んだあとだった。
「大丈夫か!!なんともねぇか!?」
レオリオが私の肩を揺すった。目が回る。
「失礼だな♦️ただの水だよ」
「殺人鬼の言葉なんざ、信じられるか!!」
「ボクはただの奇術師さ♡種も仕掛けもないよ 」
そう言って、去っていくヒソカ。残ったのは手元に残ったボトルだけ。
「姉貴、本当になんともねぇの?」
キルが私の隣に立って聞いた。私は首を傾げ、頷いた。
「あれどこから出したんだろーね!!」
ゴンは興味津々という様子だ。キルはそんなゴンを見て、
「馬鹿!!お前そんなこと言ってる場合かよ!!」
と怒鳴った。私はどういう意味かとキルを見る。
「………こいつ、ヒソカのプレートを引いちまったんだよ」
「………おお…」