第9章 予期せぬ訪問者
ゴトーが両親に伝えてから1ヶ月が経過した。その間、私は部屋に連れ戻され、執事たちにゴンたちの様子を聞きながら、結構楽しい日々を送っていた。すると、
「今日から謹慎を解除なさるそうです」
と、許可がでたので、久々に部屋の外に出た。
「んー!! 久々の外だ。皆どうしてるかな」
カルトと母様は結構頻繁に顔を合わせてたからいいけど、一番気になるのはキルだ。私は最初に、ミル兄の部屋を訪れた。多分この時間だったら寝てるな。
「…………………んだよ……お前かよ」
思った通りだった。ミル兄は眠そうな目を擦り、イライラと私を見た。
「ミル兄、キルはまだ仕置部屋?」
「あ?当たり前だろ!! あいつ、全く反省した様子もないし!! パパも爺ちゃんもあいつに甘いんだよ!!!!」
日頃からの不満をぶつけるミル兄に、苦笑しながらも私は口を開いた。
「あのさ、お願いがあるんだけど………」