第7章 最終試験と私の運命
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「…………さて、以上で説明を終わります。あとはあなた方次第です。試練を乗り越えて、自身の力を信じて、夢に向かって前進して下さい」
講習が終わると、イルミはネテロに話しかけた。
「そのハンターライセンスオレが預かるよ」
ネテロの元に残ったライセンスを指さして、言った。
「それ、アルミのでしょう?」
「は? アルミは失格になったんじゃ……」
レオリオがわけがわからないことがと言った顔で、ネテロに聞いた。
「不合格になったものが合格にならないように、一度合格すれば、誰がなんと言おうが不合格にはならなんよ」
ネテロはそうヒゲを撫でた。
「ってことは……アルミはハンターってことか?」
「そのとおり」
はしゃぐレオリオ。
「で、それはオレが……」
「駄目だ!!」
ゴンはアルミのハンターライセンスを机に叩きつけるように手で覆った。
「これは俺が届ける。お前に任せたら、アルミには一生渡らない」
「………………は?」
イルミが初めて表情を変えた瞬間だった。殺気がゴンたちに突き刺さる。
「ほれほれ!!何勝手に話を進めとる!!」
それに切り込んだのは、ネテロだった。
「これはわしが自ら届けるに決まっておろう。二、三言言わねばならぬからな」
これには渋々と言った様子で、イルミも承諾した。